【ラーマ王子 (ラーマ)】

伝説の戦士『ラーマ』

 

ラーマ(デーヴァナーガリー:राम Rāma)は、インド叙事詩ラーマーヤナ』の主人公。イクシュヴァーク王朝 (伝説の王イクシュヴァークによって設立された王朝)に生まれた薔薇色の瞳を持つ英雄で、インドの理想君主像であり、ダルマを体現したとされる。シーターを妃とした。

 

神話上、特にヴァイシュナヴァ派では、ヴィシュヌアヴァターラ化身)であるとされる。神の化身としてのラーマへの信仰は篤く、マハトマ・ガンディーは死の際に「ヘー・ラーム」(神よ)と言った。この「ラーム」とはラーマのことである。

 

ダシャラタ (イクシャヴァク王朝とアヨディヤ王の子孫)王と妃カウサリヤーとの間に生まれ、異母兄弟にバラタラクシュマナシャトルグナがいる。『ラーマーヤナ』によると、彼ら4兄弟はいずれもラークシャサ羅刹)の王ラーヴァナを倒すために生まれたヴィシュヌ神の4分身であるという。

 

大聖ヴィシュヴァーミトラの導きによって、ミティラーの王ジャナカを尋ね、そこで王の娘シーターと出会い、結婚する。しかしバラタ王子の母カイケーイー妃によって、14年の間アヨーディヤを追放された。ダンダカの森(ゴーダ―ヴァリ川とナルダマー河に挟まれた広大な森林地帯)でラーヴァナによってシーターを略奪され、これをきっかけにラークシャサ族との間に大戦争が勃発する。


この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0 のもとで公表されたウィキペディアの項目ラーマを素材として二次利用しています。