【ホスロー2世】

 

ホスロー[2世]【Khosrō II】 ササン朝ペルシアの王。在位590‐628年。パルウィーズ(〈勝利者〉の意)の名で知られる。ホスロー1世の孫で,ホルミズド4世の子。

 

590年,将軍バフラーム・チョービーンが反乱を起こすと,母の兄ウィスタームはホルミズド4世を廃してホスローを即位させた。バフラーム・チョービーンが王位を簒奪(さんだつ)したので,ホスローは東ローマ帝国(ビザンツ)に逃れ,マウリキウス帝の援助を得て,翌年クテシフォンに戻ることができた。

 

マウリキウスが殺されると,その復讐のためにビザンチン領に侵入した。やがてビザンチン軍の攻撃を受けてクテシフォンへ逃れたが,子のカワード2世によって殺された。その華麗な宮廷生活や妃シーリーンとの愛の物語は後世に語り継がれている。

 

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