【ガイバ】

ガイバ(アラビア語 غيبة Ghaybah、ペルシア語 غیبت Ghaybat)とは、イスラム教シーア派の多くの分派においては、彼らの認める最後のイマームが死ぬことなく隠れており、いつか再臨(ルジューウ)すると主張する思想を指している。一般に「隠れ」あるいは「幽隠」などと訳す。ガイバはアラビア語では本来「不在」あるいは「隠れていること」を意味する。

 

ガイバあるいは隠れイマームの概念はカイサーン派によってはじめて提示され、その後ほかのシーア派の分派にも取り入れられた。ガイバ状態にあるイマームが誰であるかは分派によって異なる。

 

現在はイエメンに勢力を持つザイド派(5イマーム派)では、ガイバ思想を否定する。 イスマーイール派(7イマーム派)では、本来(彼らにとっての)第7代イマームであるムハンマド・イブン・イスマーイールだったが、その後さらに多くの分派に枝分かれした。 現在のシーア派の主流である十二イマーム派では、第12代イマームのムハンマド・ムンタザルである。

 

イスラム教徒に起源を持つが、一般的には別の宗教とみなされているバーブ教は、自らが隠れイマーム(ムハンマド・ムンタザル)の再臨であると宣言したセイイェド・アリー=モハンマドが開いたものである。

 

出典:ウィキペディア