【プレループ】

プレループ

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プレループ (Pre Rup) はカンボジアにあるアンコール遺跡の一つで、ヒンドゥー教寺院である。 プレは変化、ループは体を意味し、かつて境内で行われたと伝わる火葬を名の由来とする。

 

東バライに浮かぶ東メボンの真南にそびえる。


  ―[目次]―

 

              1 歴史

              2 伽藍

              3 関連項目

              4 参考文献



[ 歴史]

 

ラージェンドラヴァルマン2世王による建立で、961年頃には神々が祀られていた。この土地はかつてヤショヴァルマン1世が建立した僧坊の敷地であったとする説がある。 境内に在る石槽(せきそう《石の桶》)では、死者を荼毘(だび《火葬》)に付し、その灰で死者を描く儀式が行われたと伝わり、名の由来となっている。 現在はカンボジアの政情安定に伴い、多くの観光客が訪れている。

 

[伽藍]

三層基段

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最上層からの眺望

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寺院はラテライトと煉瓦(れんが)で主に築かれている。 環濠(集落の四周にめぐらした濠《ほり》)は無く、東バライをそれに見立てたという説がある。外周壁はラテライトで築かれ、東西南北に塔門(とうもん《塔形式の門》)を備える。内周壁もラテライトで、四方に煉瓦で築かれた塔門を備え、それを抜けると、死者を荼毘に付したという石槽が見られる。

 

その先には三層の基段が重ねられており、登ると四方に祠堂(しどう《神仏を祭った小さな堂》)がある。それに囲まれて二層の基段が重なり、最上層に中央の祠堂がそびえるそこからはカンボジアの平原が一望でき、夕日とアンコールワットを共に見られる場として、夕暮れの頃に人を集めている。

 

[関連項目]

アンコール遺跡

 

[参考文献]

石澤良昭『アンコール・王たちの物語』日本放送出版協会

『ベトナム・アンコールワット』JTBパブリッシング


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