【パールヴァティ】

シヴァを中央に、右にパールヴァティー、左にガネーシャ、

右端にスカンダ

 

パールヴァティー(पार्वती Pārvatī)は、ヒンドゥー教 の女神の一柱で、その名は「山の娘」を意味する。シヴァ 神 の神妃。

 

ヒマラヤ山脈 の山神ヒマヴァットの娘で、ガンジス川 の女神であるガンガー の姉に当たる。軍神スカンダ や、学問の神ガネーシャ の母。シヴァの最初の妻サティーの転生とされ、穏やかで心優しい、美しい女神といわれる。金色の肌を持つ。

ウマー(umā)、ガウリー(gaurī)、チャンディー(caṅḍī)、アンビカー(ambikā)など別名が多い。 彼女の肌は金色ではなく元々は黒色だったが、それをシヴァに非難された事を恥じた彼女が森にこもって苦行を始めた為、それを哀れんだブラフマーが彼女の肌を金色に変えた。

なお、この時の彼女の黒い肌がカーリー になったとする説もある。

 

後にドゥルガーやカーリーとも同一視され、パールヴァティーの変身した姿、あるいは一側面とされた。タントラ教 においては、シヴァのシャクティ であるとされ、シヴァとともにアルダーナリシュヴァラを形成する。

 

仏教名(漢訳名)は烏摩妃(パールヴァティー)または波羅和底。現図胎蔵界曼荼羅図の最外院の南西に、左手に三鈷戟(三又の戈)を持ち牛に乗った姿で夫の大自在天(シヴァ)とともに描かれる。大自在天が乗るのは白牛で烏摩妃が乗るのは赤羊ともいわれる。また、密教では大自在天と共に降三世明王に踏みつけられている。

 

出典:

● 錦織亮介 『天部の仏像事典』 東京美術、1983年、204,213頁


この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0 のもとで公表されたウィキペディアの項目パールヴァティー を素材として二次利用しています。