【サンタ・レパラータ聖堂】

サンタレパラタ地下フィレンツェ大聖堂の遺跡

 

サンタ・レパラータ聖堂(Santa Reparata)は、現在の大聖堂(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)の地下に眠っている。

 

最初の聖堂は4世紀から5世紀に古代ローマ時代のドムス跡に建設されたが、ビザンティン時代の戦役によって破壊されたために、7世紀から9世紀にかけて再建された。現在、このロマネスク様式の聖堂は、その内観の一部が公開されており、側廊を持ち、後陣を柱で分ける平面形式をみることができる。

 

サンタ・レパラータ大聖堂の建築は5世紀初めに遡る。3世紀以降、フィレンツェでは、幾つかのキリスト教聖堂の建設が行われた。これらの聖堂は古代ローマ時代の都市を南北に横切る「カルド」の軸に沿って建設されていた。
サンタ・レパラータのほか、サンタ・フェリチタ、サンタ・チェチーリア、サン・ロレンツォなどの聖堂である。

 

サンタ・レパラータ聖堂の起源に関する言い伝えによると、[皇帝ホノリウスの治世中(395 - 423)にフィレンツェはゴート族の攻撃をうけたが、それを退けた日がサンタ・レパラータの日であったため、この聖女に捧げる聖堂が建設された]としている。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂ファサードのサンタレパラータ像

 

サンタ・レパラータ聖堂は5〜7世紀、初期キリスト教時代に建設され、長さ50m、幅25mで三身廊は円柱で区切られており、トゥーシアでも最も大きな聖堂の一つあった。

 
8〜10世紀、中世初期に改築が行われる。
・円柱を角柱にする
クリプタを建設する
後陣左右に礼拝堂を付け加える

 

11〜14世紀、さらに改築が行われる ・クリプタの拡張
・小後陣の放射状礼拝堂の追加
・正面にポルティコを建設

 

サンタ・レパラータ大聖堂は、現在のサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の建設が進んだため、14世紀終わりに解体された。