【ヘレニズム時代】

ヘレニズム時代(Hellenistic period)は、アレクサンドロスの死亡(紀元前323年)からプトレマイオス朝エジプトの滅亡(紀元前30年)するまでの約300年間を指す。 広大な帝国を築き上げたのちアレクサンドロスが死ぬと、その版図はアレクサンドロスの部下達によって争奪・分割された。これら、およびさらにそこから派生した諸国をヘレニズム諸国という。

 

アンティゴノス朝マケドニア王国

セレウコス朝シリア王国

  ・アッタロス朝ペルガモン王国

  ・グレコ・バクトリア王国

    ・グリーク朝インド王国

プトレマイオス朝エジプト王国

 

これらの国は東地中海からオリエント地域を支配し、ギリシア風の「ヘレニズム文化」を維持・発展させたが、次第に共和政ローマが東へ進出することで滅ぼされ、ついに紀元前30年、最後のヘレニズム王朝であったプトレマイオス朝エジプトがローマに併合された。このことによって、ヘレニズム時代は終わったとされる。 しかし、その後も文化的にはギリシアはローマを圧倒し続けた。ギリシア語は東地中海地域の共通語として使われ、ヘレニズム文化が栄えた。また、ローマ帝国分裂後も7世紀以降の東ローマ帝国では支配地域・住民がギリシャ語圏となったためにヘレニズムの伝統が重視され、キリスト教 と融合した「ビザンティン文化」を生むことになった。


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