【セイル族】

旧約聖書の創世記によれば、海とアカバ湾(紅海の北奥、シナイ半島の東側)の間の山地を「セイルの地」といい、アブラハムの孫・エサウはセイルの山に住んだ(創世紀 36:6‐8)。 セイルとは「毛皮のよう」という意味で、エサウがここに住んだので、そう呼ばれるようになったという(創世記 25:25)。 そして、このセイルの山は赤土の山なのである。

 

セイルの山に住んだエサウの子孫たちは、「赤いもの」を意味するエドム人(族)と呼ばれるようになった。 セイルの地は赤色で輝いている。ヨルダンの南部がエドムの地(セイル)であるが、そこは「ペトラ」に代表される、鉄分の入った赤色の岩で輝いているのである。